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カナダ旅行記
２００８/９/１２ 東京ワンツー会 柏市在住 清水良之輔
早いもので、退職後６年目の年となったが、女房孝行の一環として海外旅行が定着してきた。台湾、タイ、インドに続き、今年は少し足を延ばし、欧米の香りのするカナダを訪れた。元来、女房共々、英会話の鍛錬のためと、自由行動が束縛されるとの理由にて旅行会社が企画するツアーへの参加を避けてきたが、今回は、広い国を効率的に移動できるJTBが企画した「カナダ春爛漫６日間」ツアーへの参加となった。カナダ旅行での定番である、ナイアガラとカナディアンロッキーの景観を楽しむのが目玉である。大まかな旅程は次の通りであった。
６月１１日 成田発１７：００。エアーカナダ便にてナイアガラの玄関口であるトロントへ（所要時
間約１２時間）。トロントからツアーバスにてナイアガラフォールズへ移動（所要時間
約２時間）。
６月１２日 終日ナイアガラ見学。夕刻、トロントからカルガリーへ空路移動（所要時間約４時間）
し、カルガリーからツアーバスにてカナディアンロッキーの麓にある町キャンモアへ（
所要時間約２時間）。
６月１３日 終日ツアーバスにてカナディアンロッキー見学。この日もキャンモア泊。
６月１４日 早朝キャンモアを立ち、カルガリーへ。カルガリーからバンクーバーへ空路移動（所
要時間約１時間半）し、グランビルアイランド等、観光スポットをツアーバスにて見学
後は自由時間。
６月１５日 バンクーバー発１４：００発エアーカナダ便で成田へ。６月１６日１６：００に成田着。バスや飛行機に乗ったり降りたり、深夜着や早朝発もあり、大変忙しい旅でした。ツアーの仲間は、私達夫婦も含め、ほとんどが初老の夫婦ずれが多く、相通ずる所からか和気あいあいの雰囲気で、おしゃべりも進みました。９０歳を超えた男性の参加には、一同驚かされましたが、勇気と希望をいただいた感がしました。
〜トロント空港―ナイアガラフォールズ〜
カナダで最大の都市トロントにようやく到着。いまだ非文明人？、と呼ばれてはいるが、 さっそくタバコを一服、開放感に浸る。ツアーバスにて一路ナイアガラフォールズに向け出発だ。
まず、ガイドさんよりカナダの紹介がある。国土の広さが日本の２６倍ながら人口は日本の１/４、しかしこの国には、「人種のモザイク」と呼ばれるほど多種多様な民族が暮らしているとのこと。首都はオタワ、１０の州と３つの準州を持ち、その広大さゆえに、気候も変化に富み、それぞれの州には、独自の産業や文化があり、世界遺産の数に至っては１３と驚きだ。鉱物資源も豊富で、今エネルギー問題で話題の原子力発電の燃料となるウラン鉱が世界一とは知らなかった。
夕刻でもあり、トロント市街の渋滞が心配されたが、順調にバスはオーチャードロードの愛称で親しまれているドライブコースに入る。旅が始まったとの実感が沸いてきた。笑みがこぼれる女房の顔に、長かった空路での疲れも吹っ飛ぶようだ。
ルート沿いは、温暖な気候に恵まれ、ブドウ等の果樹園が続くとともに、左手にオンタリオ湖が見えてきた。オンタリオ湖の名は、先住民が命名した｢美しい湖｣｢輝く水｣に由来し、五大湖の中で最小の湖であるとのこと。それでも四国４県を合わせた大きさとほぼ同じとの説明に、アメリカ大陸のスケールの大きさを実感する。オンタリオ湖の湖畔の快適なドライブを楽しんでいるうちに最初の目的地であるナイアガラフォールズに到着。
〜ナイアガラフォールズ〜
通称ナイアガラの滝については、今までに新聞・雑誌の写真や、テレビの映像でその姿を何度となく見てきたが、本物を眼のあたりにすると、自分の記憶と知識がいかに浅薄なものであったかと情けない気持ちすらした。まず、水平の目線で２つの大瀑布の大きさが確認でき、激しい轟音とともに落下する大量の水、巻き上がる水煙によって、あたり一面真っ白な世界に、脅威すら感じる自然の偉大さを感じた次第です。ガイドブックによると、エリー湖からオンタリオ湖へと注ぐこの大瀑布は、アメリカ合衆国との境にあり、国境によって隔てられた大小２つの滝はカナダ滝とアメリカ滝と呼ばれている。大きなほうのカナダ滝は、その形からースシュー・フォールズ（馬蹄形の滝）の別名もあり、その滝の描く曲線の長さは６７０ｍ、高さは５６ｍにもなる。一方のアメリカ滝は、幅２６０ｍ、高さ２１〜３４ｍである。
もう一つ、認識を新たにしたのは、滝とは、山の中、又は鄙びた場所にあるもと思っていたが、ナイアガラの滝は、高層のホテル群、遊技場やみやげ物屋等が立ち並ぶ賑やかな繁華街、大変きれいに整備されている公園と一体化していることである。
ナイアガラで一番人気のアトラクションである「霧の乙女号Maid of the Mist」という遊覧船にも乗船した。貸与されたビニールコートを頭から被り、全身がビッショリ濡れる滝壺ギリギリまでに接近、毎秒３７０万リットルもの水が落下する迫力に圧倒されつつ、水飛沫に悲鳴を上げ、久し振りに童心に帰った楽しい一時でした。ちなみに「霧の乙女」とは先住民族の伝説上の聖女とのこと。
まさに、ナイアガラが世界で最も有名で、かつ魅力ある観光地であることを実感！！
〜カナディアンロッキー〜
機内で、隣の席に居合わせた外人と拙い英語での会話を楽しみながら、空路トロントからカルガリーへ移動。カナディアンロッキーの麓にある町キャンモアのホテルに深夜到着、早速お酒をと思ったが、ホテル内での販売は、水とコーラのみのため、即就寝！！
旅を終え、分ったことは、カナダでもタバコとお酒を買い求めるのに大変苦労すること、日本に比べ何と健康的な国ということでした。
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| ペイトー湖 |
翌朝、ツアーバスで世界遺産に登録されているカナディアンロッキーの周遊に出発。ホテルを出ると、多少肌寒いが快晴。早速、頂上になお残雪をいただき、朝日に映えたロッキーの山並みが四方に広がり、これからどんなすばらしい出会いがあるかと、胸が躍る。ツアーバスは、きれいに整備された山岳観光道路をそそり立つ岩壁を分け入るように進む。車中から楽しんだのは、深く緑が美しい針葉樹の林、険しく神々しい峰々、いくつかの氷河、大自然の申し子である野生動物、下車し、間近で楽しんだのが清らかな水が輝くいくつかの湖とアサバスカ氷河での氷上散策でした。車中では突然の時雨、下車すると太陽が顔を出すの繰り返し、偶然とはいえ、何とラッキー、ラッキーと皆で大騒ぎ。以下は、大自然を満喫した中でも、特に印象に残ったものです。
レイクルイーズ（ルイーズ湖）は、カナディアンロッキーにおよそ３００ある湖の中でも、もっとも美しいといわれる湖で、周辺は、山々に囲まれた渓谷沿いのリゾート地。ちょうど日本の上高地が思い出されるのような場所であり、湖面に映る厳しくそそり立つロッキーの山並みとの対比が本当に美しい！！
ペイトレイク（ペイトー湖）は、道端に色とりどりの花が咲く標高２１１５ｍのボウ・サミットから見下ろす湖。コバルト・ブルーの不思議な色をし、何と神秘的なこと！！氷河が砕いた岩の粒が溶け込み、空の色を反射して色が変化するとのこと、氷河あっての賜物と、大自然のなせる業と驚きを禁じ得なく、短時間でのさよならが、残念！！
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| アサバスカ氷河 |
次は、ロッキーの象徴ともいえ、数ある氷河での氷上体験だ。アサバスカ氷河（総面積：６ｋｍ２、全長：６ｋｍ、氷の厚さ：９０〜３００ｍ）は、コロンビア大氷原（総面積：３２５ｋｍ２ でロッキー山脈中で最大の氷域）の下流に位置する。駐車場で、ジャンボなタイヤを持ち軍用車を連想させる雪上車に乗り換え、アサバスカ氷河の中腹まで案内される。氷河を手と足裏で感じ、興奮すら感じるすばらしい体験だ。上流のコロンビア大氷原も垣間見ることができ、スケールの大きさに圧倒される。氷河の氷にてオンザロックを作り喉で味わってみたいもの！！
カナダといえば壮大な自然、そして野生動物の宝庫。熊類、鹿類、山羊類等、数多くの動物が手あつい生活環境保護のもと生息している。
車中、野生動物に出会うチャンスがないかと全員揃って左右をキョロキョロ、幸運にもまさに黒光りのブラックベア（熊）、巨大な角が特徴のエルク（鹿）。岩山でかわいい高山ヤギとの出会いが実現。大自然に溶け込んだ動物たちとの間近での対面に、心を癒され、旅の疲れも吹っ飛ぶようでした。
〜キャンモアーカルガリーーバンクーバー〜
キャンモアにもう一泊。翌日の早朝、カルガリーからバンクーバーに移動。ツアーバスは、のどかな大平原の中を進み、カルガリーの市街へ。
カルガリーは、スコットランドの言葉で「透明な流水」を意味しており、１９８８年に冬季オリンピックが開催され、その名が世界中に知られるようになった。肥沃な平原での農耕や牧畜のため、多くの開拓民が押し寄せた所であり、その当時の名残か、車中からではあるが、市街は活気に満ちている印象をもった。
７月には、西部時代を思わせ、世界最大の屋外ショーともいわれているロデオ大会が開催される。又、カナダにある１３件の世界遺産の内、５件がカルガリー周辺とのこと、カナダへの再訪がもし可能であれば、是非カルガリーを拠点に、カナダの別の魅力を満喫したいものと強く感じた次第です。
〜バンクーバー〜
山と海の両方に恵まれた美しい都市。ようやく団体行動から解放され、さわやかな海風を受けつつ、のんびりと海辺沿いの風景とおしゃれで賑やかな通りの散策を楽しむ。
ダウンタウンは入り江と湾とにはさまれて広がり、街にはガラス張りや、石造り、レンガ造りのクラシカルなビルが建ち並び、通りを歩いていると、さまざまな人種がお店を営んでいる等々、異国情緒一杯の雰囲気に身も心もリフレッシュ！！
尚、２０１０年に第２１回の冬季オリンピックの開催が予定されているとのこと。
以上、拙いカナダ旅行記でしたが、文字では表せない旅の醍醐味を満喫した１週間でした。出不精な尻をいつもたたいてくれる女房殿に感謝、感謝！！
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